伏見つかさ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」

俺の妹がこんなに可愛いわけがない (電撃文庫)
茶髪にピアス、クラスの中でも特に垢抜けていて、同級生ならまず近づけない高嶺の花、それが「俺」の妹。でもその妹は実はアニメやエロゲが大好きで、それを必死に周囲に隠していた…という、ただそれだけの話です。特別大きな事件が起こるわけでもないのですが、なぜか非常に面白い! 読み出したら最後まで一気に読めてしまいます(30分ぐらい)。

まあ、オタク趣味は後ろめたいというかあまり世間に公表できるようなものではないと思いますが、その部分でこの「妹」に共感できるのと、とてもオタク趣味を理解できるとは思えない、むしろオタクの対極にいるようなキャラにアニメやエロゲを全肯定してもらえるという気持ちよさがあると思います。現実にはそれなんてエロゲ?ですが。

あと実在のサイトが多数登場するのでより妹に共感しやすいと言うのはあるかも。アキバBlog、かーずSP、はてなアンテナニコニコ動画など。当然アキバのメイド喫茶にも行きますし。ただゴスロリのキャラを「水銀灯」と表現していたのはわざとなんでしょうか…(正確には「水銀燈」)。

とにかくオタクの自覚のある人には無条件でお勧めしたい1冊です。あと、幼なじみの地味っ娘が好きな人にも。