「Angel Beats!」アニプレックス鳥羽氏インタビュー抜粋

ピーエーワークスは、「DARKERTHANBLACK」や「鋼の錬金術師」のグロス請けをしているころからいい仕事をする人たちだなと思っていた。「truetears」の1〜3話くらいを見て、背景やキャラなどの作画に力が入っており、演出もていねいで衝撃を受けた。いつか一緒に仕事ができたらいいなというつもりでピーエーワークスに挨拶にいった翌週、麻枝氏と制作スタジオをどうしようかと話をしていたら、麻枝氏も「truetears」を観ていて、ピーエーワークスが気になると言っていた。これは"はまったな"と思い、正式に提案。

監督については、麻枝氏からギャグを大事にしたいという要望があったので、ギャグができる人というのが第一条件。あとは麻枝氏ときっちりコミュニケーションが取れるか、ギャグと泣きのドラマを両方描けるか、などを重視して岸氏に依頼。岸氏はいわゆる"兄貴分"で、現場をまとめるのがとても上手。ピーエーワークスは若手スタッフが多いので、牽引力がある人の方が現場がまとまるだろうという判断。

飯田氏は岸氏の要望。今回は本読み(脚本会議)の段階から音響監督に参加してもらっている。

平田氏は「天元突破グレンラガン」の制作で一緒だったころから、画力があって描き上げるのが早い人だなと気になっていた。後日「ストライクウィッチーズ」で総作画監督をされているのを見て驚いた。柔軟な絵柄で、燃えも萌えも描ける。麻枝氏に相談したら即太鼓判。穏やかな人で、岸氏との相性も良い。キャラデザインも、麻枝氏からのリテイクがほとんど出ない。

現在、脚本は第10話まで決定稿。9月からピーエーワークスによる作画も始まっている。作中のBGMも順調で、この雑誌が出ている頃には主題歌のレコーディングを終えていると思う。理想どおりのスケジュール。この調子でいけば、アフレコ時には絵が完成している。

麻枝氏はアニメならではの尺に苦戦している。約21分×1クールに納められないぶんはお蔵入りにはしない。今月から連載が始まったノベルに落とし込んだり、ドラマCDなどもできたらおもしろそうだし、なにかしらのフォローはするつもり。

本読みは月2回のペースで、以下のメンバーが参加している