THE 有頂天ホテル

レンタル開始されたので見てみましたが、予想外に傑作でした。

一カ所に集まる多数の登場人物の思いと行動が交錯しながら物語が進むスタイル。限られた時間と場所でそれぞれ異なる人生ドラマが並行して描かれる群像劇

のことを1932年にヒットした映画から「グランド・ホテル形式」と呼ぶそうです。この「有頂天ホテル」はまさにそれで、大晦日の忙しいホテルにやって来たいろんなお客様、そして従業員のさまざまな人物のドラマを並行して描く痛快コメディ。さまざまな問題を抱えた彼らが時に交差しつつ、新年という大団円を迎えるまでの物語です。

三谷幸喜らしく随所に挟まれた小ネタが実に憎く、くだらねーwと思いつつ笑ってしまいます。最初は完全にパラレルかと思っていた個々の物語が徐々に絡み合い、最後は全員でハッピーエンドを迎えるという構成も実に巧い。伊東四朗役所広司西田敏行らの大物俳優の存在が話を何倍にも面白くしてますし。

強いて言えば、やはりリアルタイムでお正月に見るべきだったかもしれません…が、とにかく頭を空っぽにして笑い続けることができる良質のエンタテイメントです。小さな笑いがたくさん欲しいという人にオススメ。