クリストファー・ノーラン「オッペンハイマー」(Oppenheimer)

オッペンハイマー

2023年7月公開(日本公開2024年3月29日)。

原爆の父・理論物理学ロバート・オッペンハイマーの半生を描く伝記映画。
監督・脚本:クリストファー・ノーラン
第96回アカデミー賞、作品賞など7部門を受賞。

ノーラン監督が前作「TENET」で第3次世界大戦を止めるミッションを描いた後、現実世界での核の脅威について考え始めたのがきっかけ。そして原作の本『オッペンハイマー 「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇』に出会って映画化できると思ったとのこと。

その根底には当然「反核反戦」思想がありますが、あくまでオッペンハイマーという一人の人間の栄光と苦悩を描いた物語なので、話は非常に主観的です。開発した原爆がどこで使われどんな結果になったのか、については「聞いた話」でしかありません。

しかし戦後は水爆の開発などに反対したのが原因で事実上の公職追放。映画では描かれませんが、被爆者と面会した際に涙を流して謝罪したという話もあります。

日本人なら原爆については良く知っていると思いますが、海外の方には「この世界の片隅に」や「火垂るの墓」なども観てバランスを取って頂きたいです。

ちなみに主演はダークナイト3部作の「スケアクロウ」の人。