吉崎観音『ケロロ軍曹』

ケロロ軍曹 (1) (角川コミックス・エース)

アニメ化もされてるので既に相当有名なはず。メチャメチャ笑えます。 一見少年向けのハイレベルなギャグマンガだが、本当に楽しめるのは20代後半~の昔のアニメを知っている世代だ(「うる○やつら」とか)。

ケロン星から地球を侵略するためにやってきたケロロ軍曹が、なぜか日向家で居候となり家事手伝いに励む物語。…いや、ガンプラ作りに精を出す日々。時々は本来の目的を思い出し地球を侵略しようとするが、 「バンダイの工場が潰れちゃうよ」 の一言であっさりあきらめる。それでこそ軍曹だ。

圧倒的な戦闘力を誇る日向家長女の夏美、地球侵略に熱心だが夏美に頭が上がらないギロロ伍長、二重人格少女の桃華…など個性的なキャラに支えられ、かなりレベルの高いギャグマンガになっています。人前では読めないほどに。

普通に読んでも十分に面白いですが、この作品の売り(?)は何と言ってもパロディが多いこと。他のマンガ、アニメ、ゲーム、特撮…。しかも昔の作品が多いような気がしてならない。「かゆい うま」(バイオハザード)とか「早く人間になりたい」(妖怪人間ベム)とか。ありすぎて書ききれないので詳しくはケロロ軍曹マニアックスを参照して下さい。もちろん、ガンダムネタが多いのは言うまでもない。

子どもはギャグマンガとして笑い、大人は懐かしネタで二重にも三重にも笑うことができる、純粋にオタクのためのギャグ漫画かも。ある意味げんしけんに最も近い作品かもしれない(主人公オタクだし)。

というわけであらゆる世代にお勧めだけど、特に20代後半より上の世代の人に激しくオススメ。