皇帝ペンギン(2005)

皇帝ペンギン (字幕版)

なぜかどの映画館も吹き替え版ばかりなので、恵比寿ガーデンシネマで字幕版を見てきました。ガーデンプレイスにはそこら中に皇帝ペンギンのポスターが貼ってあり、これでもかと言うぐらい宣伝への力の入れ具合を感じます。例えばレストランのトイレの中にもポスターが貼ってあるぐらい(…そんな気合い入れなくても)。

皇帝ペンギンのオスとメスが結ばれて卵を産み、ヒナが独り立ちするまでを描く極寒地ドキュメンタリー。こうまとめると感動も何もないけど、とにかく大変だ。人間も大変だけど、ペンギンはそれ以上に大変だ。何十日もかけて歩いたり、3か月も絶食して猛吹雪の中を耐え忍んだり。卵が寒さでやられてしまうかもしれないし、無事卵から孵っても他の鳥に食べられそうになる。親ペンギンでさえ、海に入ればアザラシに食べられる危険もある。そして何より、ペンギンはオスとメスが交代で育児をし、夫婦で一緒にいる時間はほとんどない。とても心を打たれました。まるで単身赴任のサラリーマンではないか(違)。

でペンギンも大変ですが、撮る人はもっと大変だったと思う。下手するとペンギンでさえ凍死しかねない場所で8880時間(1年と120時間)。それを90分に凝縮しているわけで、非常に貴重なフィルムと言えます。ある時は望遠で、ある時は超マクロで。とにかくどうやって撮ったのか気になる映像ばかりです。

が、この作品を映画館で見るのはお勧めできません。なぜならペンギンがあまりに可愛すぎて悶絶死しそうなぐらいのたうち回ったり、「キタ━━!!!!!」と絶叫したくなるのを必死で堪えなくてはならないためです。親ペンギンでさえ異常なまでに可愛いのに、ペンギンのヒナが集団で遊んでる所と言ったらもう。あれは「あswでfrtgyふじこ」としか表現できない可愛さだ。反則だ。

というわけで、90分間ペンギンの可愛さに耐える事が出来る人にはオススメしたい。そうでなければ理性が吹っ飛ぶ可能性もあるので要注意。映像のインパクトは「ディープ・ブルー」にはかなわないけど、可愛さでどちらが上なのかは明らか。あと公式サイトには壁紙もスクリーンセーバーもあるので、ぜひDLしてみて下さい。