撮影日数のべ4,500日。北極のホッキョクグマから南極のペンギンまで、地球の美しさを約100分に凝縮した作品。言わば地球という星のPVです。
内容的にはNHKスペシャル「プラネットアース」のダイジェスト版のようですが、単に自然の映像を垂れ流しているだけではなく、最新の機材を使って撮影された驚くような映像ばかりなので見ていて飽きません。飽きるどころか何度でも見たくなります。
1秒間に2000フレーム撮影可能なハイスピードカメラでのチーターの狩りの様子もスゴイですが、最も驚いたのはモーション・コントロール・カメラによる映像です。例えば雪が溶けて植物の芽が出る様子や、桜が開花する映像があって一見固定カメラかと思うのですが、カメラの角度がゆっくりと変化していくので「実写に見えるけどCGなのか?」と疑ってしまうほど。なお、本作品ではCGは一切使っていないそうですが、撮影方法が分からないのでCGとしか思えない映像は随所にあります。雲ができる様子を周囲360度から見る映像は当然CGだなと思ってしまいますし、300万頭ものトナカイが北上するシーンでは、トナカイのあまりの数に「このトナカイはコピペだな」と思ってしまいます。こんな風景が地球上にあるとは…。
(※これでも画面のごく一部です)
映像特典が豊富なのはDVDのプレミアム・エディションですが、やはり本編は鳥の毛の1本1本まで見えるブルーレイで堪能すべきかと。アニメでBDと言えば「秒速」ですが、今のところ実写ではこの「アース」が最もBDのポテンシャルを引き出している作品ではないかと思います。
もちろんDVDでも映像的な凄さは十分に伝わると思いますので、レンタルでも良いのでぜひ一度ご覧になってみて下さい。おすすめです。