Pixarの最新作「WALL-E(ウォーリー)」のDVDとBlu-ray Discが発売されました。 フル3DCGアニメでわずか100分弱の映像ですが、実写に匹敵するかそれ以上のリアルさと美しさで見る者を圧倒します。この作品はぜひBlu-rayで体験して頂きたいです。
3秒で分かるあらすじ
ロボットのウォーリー(♂)とイブ(♀)がキャッキャウフフするラブストーリー。
もう少し詳しいあらすじ
生物がほとんど住めなくなってしまった地球で700年間、一人黙々とゴミ処理を続けるロボット「ウォーリー」(WALL-E = Waste Allocation Load Lifter Earth-Class)。ある日彼の前に探査型ロボット「イブ」が現れる。2人(?)は仲良くなり、ウォーリーはイブを自分の家に招待し宝物を見せるが、ある物を見せた瞬間イブの動きは完全に止まってしまう。
みどころ
まず単純にロボット2人の「ラブストーリー」として楽しむことができます。また「2001年宇宙の旅」などいろんなSF映画のオマージュが随所に詰まっており、詳しい人はニヤニヤできるかも。より深いテーマとしては「同じことを繰り返す日々からの脱却」とか「命令に従うだけの人生からの脱却」なども描いているようです。ウォーリー自身もそうですが、ウォーリーの発見と行動が結果的には多くの人々を救うことになるのが感動的です。 前半は特にそうですが、セリフや説明が必要最小限しかなく、わずかな表情やカメラワークなどから状況を察するようなサイレント映画っぽい作りになっています。ウォーリーもイブも表情豊かに見えて実際は2人とも「目」しかないのは驚きです。 風景などが異常なまでに緻密に描き込まれているのは一目で分かりますが、撮影も有名なカメラマンの指導の元で実写の技法を多く取り入れているそうです(ウォーリーがショッピングカートに巻き込まれる場面ではカメラが追いついていないなど)。 とにかく細部まで「実写」にこだわった映像は何も考えずに見ても圧倒的に美しいです。ゴミが堆積しホコリが舞う様すら美しく、イブの近未来的なボディや宇宙空間の美しさは言うまでもありません(個人的に特に好きなシーンは「ライター」と「ダンス」です)。映像の美しさでは間違いなく全CG作品中トップクラス、Pixar的にも過去最高の映像と言って良いのでは。
Blu-rayで見る理由
緻密なCG作品なので、一般的な映画館ではスクリーンに投影した時にどうしても多少ぼやけてしまいます。また情報量がかなり多い映像なのでDVDではかなりの情報が間引かれてしまっています。この「WALL-E(ウォーリー)」は元々の映像が凄いこと、収録状態も大変良いことからDVDとBDの違いがかなり明確に分かるソフトの一つです。「WALL-E(ウォーリー)」はBD版をHDMIで接続したTVとBlu-ray機器で再生されることを激しくお勧めします。BDの凄さ、そしてPixarの凄さを実感できるはず。 BD再生環境がない場合、(↓)の「Apple - Movie Trailers」から480pの映像(DVD相当)と1080pの映像(BD相当)を比較して頂けると違いが分かると思います。もちろんBDプレイヤーを持っている人には文句無しにおすすめの1枚です。