大場つぐみ&小畑 健『DEATH NOTE』

3巻が出たので買ってみましたが…ヤバイです。話が進めば進むほど面白い。少年誌に掲載されてるのが勿体ないぐらい(むしろ青年誌)。話も絵も相当レベルが高く、稀に見る傑作だと思います。 名前を書き込まれた者は必ず死ぬ「デスノート」。デスノートを手にした天才高校生、月(ライト)によって原因不明の殺人事件が続発。一方、この一連の事件の首謀者を必ず捕まえるというL(エル)という人物も現れるが…。 現実には絶対あり得ない殺人事件。普通に捜査すればデスノートに名前を書き込まれ殺されてしまう。警察は手も足も出ない。…が、主人公と同じくらい天才のL(エル)が現れ、月(ライト)と高度な心理戦を繰り広げる。表面上は親しくしているが、お互いに裏の裏の裏まで読んで慎重に言葉を選ぶような。 とにかく、この2人のハイレベルな駆け引きが面白い。デスノート自体もあり得ないけど、この2人もあり得ないほど頭が良い。お互い本当に高校生か。高度に筋の通った推理の応酬に飽きることがない。 殺人とか善悪というテーマも含まれるけど、それは一旦置いといて2人の心理戦を楽しむ話だと思う。大人でも読める少年探偵ものと言えるかも。デスノート、って響きにちょっと抵抗を感じる人も読んでほしい。メインは殺人ではなく駆け引き、という本格ミステリーなので。 ただでさえ面白い話が『ヒカルの碁』の小畑 健さんの作画で更に緊張感を増しています。原作者と漫画家、という組み合わせでは最強と言えるかも。素晴らしいの一言です。 で、読後はこう叫びたくなるはず。 「やっぱ人間って面白ー!!」(©リューク