劇場版「時をかける少女」

時をかける少女

この夏、一番に観たい映画。

わざわざ遠くに出かけ、長時間行列した事すらすっかり忘れてしまったほど素晴らしい作品でした。普段アニメを見ない人も、青春を忘れてしまった人にもぜひ見て頂きたい。あらゆる世代にこの夏もっともお勧めしたい作品です。

原作は筒井康隆氏の1965年の作品で、過去に何度も実写化されているあまりにも有名な作品。ふとしたことからタイムリープ(時間跳躍)能力が身に付いて、いつでも過去に戻れるようになってしまった少女、紺野真琴。妹に食べられたプリンを取り戻したり、散々だったテストをやり直すなど、小さな幸せのために時間跳躍を繰り返す。そうして楽しい日々を手に入れた真琴に、タイムリープの経験者である叔母さんが忠告する。「あなたが幸せになっている事で、誰かを不幸にしている事はない…?」と。

時間跳躍、というかタイムトラベルは昔から良くある古典的なテーマで、「何度やり直しても上手くいかない」というのもまた定番のパターンです。本作の主人公はダッシュ」→「ジャンプ」→「ものすごい勢いで転がって壁に衝突」というプロセスで時間跳躍をしますが、この「ダッシュ」→「ジャンプ」→「衝突」→「やり直したけど失敗」→「またダッシュ」→…というテンポの良い繰り返しギャグ(天丼)が最高ですw 何度見ても笑えます。

しかし何度か自分の都合で時間跳躍を繰り返すうちに、ずっと仲良しだと思っていた2人の男友達との間に亀裂が生じてきます。一体どこまで戻って、何をやり直せば3人は今までの関係を続けられるのか…? と、友情と恋愛の間で揺れる真琴を主軸に、時間跳躍というSF的要素とサスペンスをも盛り込んだ素晴らしいエンタテイメント作品です。クライマックスでは軽く泣いてしまったほど。

劇場版だけあって背景はもの凄く綺麗で物語を何倍にも引き立ててますし、時間跳躍のCGエフェクトも相当凝ってます。キャラの作画には首を傾げたくなる場面が何度もありましたが、それを含めてもぜひ映画館まで足を運んで見て頂きたい素晴らしい作品でした。これをレンタルまで待つのは非常にもったいないと思います。超映画批評さんは70点という点数を付けられていますが、個人的には85点ぐらい付けておきたい。 普段映画を見ても買わないパンフレットまで買ってしまいましたし、CDとか関連グッズまで買ってしまいそうな勢いです。いつのまにか時かけにかなりハマってしまったかもしれない…。 ところで、黒板に書いてあったコレ、

Time waits for no one.      ↑      (゚Д゚)ハァ?

下のAAはロケハンした高校の黒板に実際に書いてあったものだそうですが、もしこれが別のAAだったらと思うと少し怖い。

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