PS2版『智代アフター ~It's a Wonderful Life~ CS Edition』

智代アフター ~It's a Wonderful Life~ CS Edition

これから語るのは 遠い昔話だ。 それは今も きらきらと輝いている。

CLANNAD」の智代シナリオアフターストーリー(PC版が発売されたのは2005年11月25日)。PC版だけでも5万本ほど売れていますが、発売の1週間後ぐらいにはぱにぽにだっしゅ!の黒板で

アフターアフターって…

と書かれるなどいろいろ物議を醸した作品ではあります。

PS2版なので当然エロは無し(「もー、だめだよ、えろいことしちゃ」©とも)。 前半はエロの代わりに智代が教師、ウェイトレスなど様々なコスプレをします。前半の主な違いはそれぐらいだと思いますが、後半(通称アフターアフター)に至る過程が加筆されており、その後半ではシナリオやビジュアルが結構増えています。PS2版は大幅加筆!という話がありましたが、加筆されてるのは意外にも主に後半部分でした。大きく話が変わったりはしないものの、よりドラマチックに、そしてラストは解釈によってはPC版とは違う結末になっているとも言えます。

PC版がかなり不満だった人は新たに買う必要はないかもしれませんが、今PC版とPS2版どちらが良いかと言われれば迷わずにPS2版をお勧めします。どちらにしてもCLANNADの智代シナリオを読んでおいた方がベターです。

「ずっと続いていく愛」は存在するのか、それを検証する過程で更なる高みへと到達していく2人。それがあまりに現実離れしていると思うか、共感して感動できるかどうかは人それぞれだと思いますが、もしその境地に辿り着く事ができれば「世界は美しく、人生はかくも素晴らしい」と感じることができるに違いありません。クリア後にはOPやEDの歌詞の意味が痛いほど良く分かるはず。

「恋愛」や「家族」だけではなく、それ以上のやや重いテーマを扱っているため万人向けとは言い難いのですが、あえてその路線を通したこの作品が個人的には結構好きです。ハマる人はハマる…と思います。

苦しくて、胸が張り裂けそうなときもあった。泣き叫んだときもあった。 そんな日々があったからこそ、今、すべてが輝いて見える。