CLANNADの智代シナリオを一通りクリアしておかないと後半は分かりづらいと思います。 とりあえず初回限定版付録のサントラが予想通りもの凄くイイ!! AIRやCLANNADと比べても完成度はかなり高く、これだけで五千円の価値があると言っても過言ではない(かもしれない)。
本編は大体5~6時間ほどでクリアできます。シナリオは前半の「とも編」と後半の「アフター編」に分かれますが、後半は唐突でかなり人を選ぶシナリオです。個人的には高く評価したいのですが、あんまり売れないだろうなーとも思ってしまいます…。
率直に言って、これは智代ファンディスクではありません。智代萌えーな人、あるいはゲームに現実逃避を求める人は回避された方が良いかと思います。
CLANNAD本編、渚アフターのテーマの一つが「全てが変わり続けたとしても人生を愛すること」だとすれば、智代アフターはその上で「それでも人生には生きる価値があると肯定する」でしょうか。
アフター編で突き付けられる現実はあまりに辛辣で救いが無く、以後の展開はある種の求道精神がないと耐えられないかも。気楽にプレイできる内容でないことだけは確かです。 現実から一時離脱するためのゲームで、現実以上に辛辣な現実を叩き付ける。AIRやCLANNADからその傾向はあったとは思いますが、今回それが極まった感があるような。
お前らゲームの世界に染まらず現実に生きろ、人生はかくも素晴らしい…という作者の声が聞こえてきそうです。それを作者からのメッセージと取るか、だーまえの説教または○ナニーと取るかは人それぞれではありますが。
発売直後の現在は酷評が9割以上ですが、AIRが後年評価されたように「実は名作だった」と言われる日が来るのでしょうか?
個人的にはこのぐらいぶっ飛んだ(消費者に媚びない)シナリオの方がだーまえ氏らしくて良いかなと思います。一般受けはしないでしょうけど。
プリズムを通した世界の色も褪せ
こんな灰色にすべて埋ずもれても
僕ならばできる たとえひとりだって
未来にまた塗り替えてみせるよ
(主題歌”Light colors”©VisualArts/Key)