アニメ版「ドージンワーク」は今期のMUSASHI枠かもしれない件

同人活動4コマ漫画ドージンワークのアニメ版が始まりました。放送前から多少不安ではありましたが、いざ始まってみると多少どころかかなりマズい予感がしてきました。OPから「いかがなものか」とは思ったものの、以下、第1話を見て気になった点をいくつか。

アニメは放送時間の半分、Bパートは実写

少し前には背景が実写なアニメ(MUSASHI-GUN道)もありましたが、何とドージンワークは放送時間の半分(Aパート)がアニメで、残り半分のBパートでは声優さん2人が同人誌制作に挑戦するという良く分からない二本立てになっています。こういう構成になるとは事前に情報があったものの、実際見てみるとやはり後半部分は声優さんに興味のない人にとっては何の面白みもない番組になっている気がします。 普通のアニメならDVD特典映像にでもなりそうな部分を堂々と本放送で流すこの手法、ある意味ものすごく低予算でアニメを制作する一つの方法が確立されつつあるのかもしれませんが、今後も物議を醸しそうです。中にはこちらが本編だと言う人もいますが。

モブキャラ(背景キャラ)が単色・動かない


 背景キャラなので単色だったり動かなかったりしても構わないのですが、メインキャラとこれだけ近距離なのに単色塗りは不自然です。あと、単色な上にこれらのモブキャラは徹底的に動かないわけですが、「らき☆すた」でさえ影絵のようなモブキャラをちゃんと歩かせて街の雰囲気を出しています。いくら背景キャラでも全く動かないと本当に人の形をした看板のようです。 

(「らき☆すた」より)

で、それはメインキャラと関わりのない人々なのでまだ良いのですが、自分たちのサークルに本を買いにきたお客さんまで単色塗り(↓)なのはあまりに可哀想です。ここまで来ると演出、というより間に合わなかったとしか思えません。 

構図が単調


 (「私は主に陵辱系」「!!」) 原作では、露理がどんな漫画を描いているのか聞かれて、黒ベタ背景で「私は主に陵辱系」と答える印象的なシーンがありますが、アニメ版では構図を変えずに普通の会話として流しています。せっかくのネタなのにもったいないなと。とにかく全体的に似たようなカットが続くので絵的にはあまり面白くありません。元が4コマだから仕方ないのかもしれませんが。

そして静止画へ…


「これは原作?」と思われるかもしれませんが、原作ではなくアニメ版です。 Aパートの最後では漫画のカット(静止画)を使ってキャラ同士が会話するというシーンがあります。5秒ぐらいならネタかなとも思うのですが、何とこの展開は約30秒も続きます。ある意味「富士山」ひだまりスケッチ)以上の放送事故かもしれません。苦肉の策というか何と言うか、ここまで来るとスタッフに同情の念を禁じ得なくなってきます。大変だったんだなと。

ある意味、今後に期待

とにかく低予算なのが画面からにじみ出てくるようで、見れば見るほど今後が不安になってくるアニメではありますが、もしかすると「MUSASHI」や「キャベツ」のようにネタアニメとしては大成するかもしれません。ネタアニメ好きな人は要チェックです。しかしDVDは売れるのでしょうか…。個人的には原作は面白いと思うので、何とか巻き返して頂きたいとは思うのですが。