公開が2006年でDVD出たのが去年で今さらなのですが見てみました。
オーストラリアの高校である日の午後、誰かが自殺する。それが誰で原因は何なのか、朝から起こった出来事をドキュメンタリー風に描いていく作品。同じ状況が複数の視点で描かれたり、時にそれぞれの独白が入ったりして謎が徐々に明らかにされていくので、とにかく見ていて飽きません。
主要な登場人物は数人ですが、全員がそれぞれ問題を抱えていて、いつ誰が自殺してもおかしくないと思えます。ミステリーやサスペンスとしても単純に面白いのですが、この映画の恐ろしい所は「人がいかに自分の事しか考えていないか」を痛感させられる事です。自殺というテーマはありきたりですが、監督自身の実体験から作られた作品のためか説得力が桁違いです。特に何かを主張しようという感じではない所も好印象。
近年稀に見る衝撃を受けました。複雑な感情が心の奥底に深く突き刺さる作品です。