「ありがとう、トニ・エルドマン」(Toni Erdmann)

ありがとう、トニ・エルドマン(字幕版)

2016年公開(日本公開2017年6月)。ドイツ・オーストリア合作。

仕事人間の娘を心配する、悪ふざけが大好きな父親。
娘の行く先々で様々ないたずらを仕掛ける父、そして困惑する娘…と言うコメディ。

ほぼ娘のストーカーと化した父親が、娘に悪い冗談としか思えないいたずらを次々に仕掛け、見てる方まで気まずい気分になってきます。BGMもほぼ無しで淡々と進み、どうなんだろうと思い始めた中盤以降、父に影響された娘が壊れ始めてからが見どころです。

最後には心温まるヒューマンドラマだと感じられる作品なのですが、同時に、このふざけた父親に人生の意味を教えられたような感覚になります。

2時間40分以上とドラマとしては異例の長さですが、日本やハリウッドではまずお目にかかれないタイプの映画です。