「女は二度決断する」(Aus dem Nichts / In the Fade)

女は二度決断する(字幕版)

2017年ドイツ(日本2018年4月)公開。
第70回カンヌ国際映画祭、女優賞受賞(ダイアン・クルーガー)。
「50年後のボクたちは」「ソウル・キッチン」のファティ・アキン監督作品。

最愛の夫と息子を爆弾により失った女性による復讐劇を描くサスペンス。
「移民に対するテロ」の実話から着想を得た作品。

取っ付きにくそうなタイトルとジャケですが、極限状況に置かれた主人公が何を選択するのかというサスペンスとして単純に楽しめます。また法廷劇としても楽しめます。しかし描かれているテーマは余りに深く、その圧倒的な迫力はこれがパルム・ドールでもおかしくないと思わせるほど。この映画の結末が正しいというわけではないと思いますが、スリー・ビルボードとも共通する部分があるように感じます。復讐の連鎖をどう断ち切れば良いのか。

ミニシアター系作品なので万人向けではありませんが、単に面白いだけではない、心を強く揺さぶられるような作品を求める人にはオススメです。