2018年公開。（日本公開2019年9月）
第91回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞、他多数受賞。
Rotten Tomatoes批評家支持率97％。
ロッククライマーのアレックス・オノルド氏が約1,000mの断崖絶壁である「エル・キャピタン」にロープ無しの「フリーソロクライミング」で挑む様子を記録したドキュメンタリー。
ほぼ垂直で足場や掴む所もほとんど無いような巨大な崖を命綱など無しで素手で挑む、という狂気の挑戦。危険どころか常に死と隣合わせで、同様の挑戦をしたクライマーは何人も亡くなっています。
そして世界の名だたる絶壁を攻略してきた彼が長年先送りにしてきた「エル・キャピタン」に遂に挑むのですが…。
当然、ロープありの状態で何度も練習し、問題点を洗い出したりします。しかし練習中に何度も失敗したり、本番かと思いきや途中であきらめたりとハラハラの連続で、特に最後、本当の挑戦の際には撮影しているカメラマンでさえ目を背けるほど。手に汗を握るという表現では生温いほどの極限の緊張を体感できます（見てるだけなのですが…）。
彼には彼女もいて、家も買っており、望めば安定した幸せをいくらでも得られるはずです。それでもなお無謀としか思えない挑戦をし続けるその姿は「何のために生きるのか」と見る人に問いかけているようです。単純にハラハラドキドキを味わうこともできますが、おそらくそれ以上の衝撃を受けるであろう大傑作です。
なおNative 4K/HDR作品なので、4K環境のある人はApple TVなどで4Kでの視聴を強くオススメします。
雄大な自然と圧倒的な恐怖をより感じられるはず。
個人的には「The Walk(2015)」以来のものすごい衝撃で、数年に1度レベルの作品と言っても良いかも。
