2019年公開。
1996年、アトランタオリンピック開催中の爆弾テロ事件の第一発見者である警備員リチャード・ジュエルが英雄から一転、容疑者として疑われる。事実に基づく物語。
さすがクリント・イーストウッド監督という重厚な作品です。英雄のはずが容疑者になってしまう理不尽と言えば同監督の「ハドソン川の奇跡（Sully）」ですが、それよりもさらに救いが無く、終始絶望感が漂います。本人が既に亡くなっている事も含めて。
外見と過去の素行だけで安易に犯罪者として糾弾され、味方は母親とかつての知り合いである弁護士のみ。最終的には疑いは晴れるわけですが、映画としてカタルシスが少なめなのも意図的なのかもしれません。
約20年前の出来事なので現在でも同様の事件が起こっても不思議ではありません。
重すぎる話のためか興行収入もイマイチのようですが、マスコミや法律関係者のみならず多くの人に観て頂きたい名作です。
