2019年9月公開。
2027年の京都に住む内気な主人公が、10年後の未来から来た自分自身に恋人を助けてほしいと依頼される。
この作品はキャラも含めてフル3DCGですが、違和感はほとんどありません。
キャラクターデザインが堀口悠紀子さんなのでとにかくヒロインの一行さんがかわいい、これに尽きます。
しかし内容は明らかに「君の名は。」の強い影響を受けており、さらに「マトリックス」や「インセプション」など過去の名作SFに類似した設定が随所に見受けられます。
開始早々、主人公のいる世界は仮想世界である事が告げられるのですが「では何のために?」という疑問がずっと引っかかってしまうのと、どんでん返しを繰り返す事により「本当に現実世界では救われたのか?」という確証が得られないまま終わってしまいます。恐らく制作側の意図としては「最後のシーンは現実」なのだと思いますが…。
SFに慣れていない人にとっては難解であり、慣れている人には既視感が目立ってしまうという残念さがあります。ただセルルック3Dアニメの可能性を示したとは言えると思います。